個人事業主の妻の給料はどうする?税金どうなる?専従者給与の仕組み


妻に仕事を手伝ってもらったときに、給料はどうなるのでしょうか?所得税の計算では、一定の要件を満たすと妻の給与を経費(専従者給与)にできます。そこで今回は、専従者給与にフォーカスを当てて、「妻の給与をどうする?」「いくら?」「税金は?」の疑問にお答えします。







個人事業主の妻の給料を経費(専従者給与)に

税金の仕組み

税金(所得税)は、儲けに応じて課税されるのが基本的な考え方です。

所得税の世界では儲けのことを「所得」と言いますが、所得は、受け取ったお金・増えた価値から、払ったお金・減った価値をマイナスして計算します。

※払ったお金・減った価値のことを「必要経費」と呼びますが、言いやすさの観点から当記事では単に「経費」ということにします。

妻の給料の場合は?

妻が夫から給料を受け取っても、家庭内でお金が動いただけなので、税金的には認められない印象を受けてしまいます。

ところが、所得税の世界では「専従者給与」「事業専従者控除」というルールがあって、要件を満たせば経費に入れることができるのです。

開業・独立すると、妻や夫へ給与を払うことで儲けを減らしてくれる「専従者給与」という制度を使うことがオススメです。でも、配偶者なら無条件で認められるわけではありません。今日の記事では、源泉徴収や所得税・配偶者控除・扶養・年末調整・金額はいくら?など、専従者給与に関する様々な疑問にお答えします。




専従者給与とは?事業専従者控除とは?

家族内でのお金のやりとりなので、経費にするためにはいくつかの制限があります。

なお税務署は、架空給与に目を光らせているので、全く働いていないのに専従者給与にするのはいけません。

専従者給与(青色申告の場合)

税金の特典が多い「青色申告」を選択すると妻への給料を経費にすることができますが、以下の要件があります。

  • 実際に仕事を手伝ってくれていること
  • 仕事の対価として過大ではないこと
  • 青色事業専従者給与に関する届出書を提出していること
  • 届出に書かれた金額の範囲内で支払われていること
  • 生計を共にしていること
  • 6ヶ月以上、もっぱら夫の仕事をしてくれていること

こんにちは、内田正剛@うちだ会計事務所です。ビジネスを始めたら、色んな入門書に「青色申告を選ぼう!」と書いてあります。でも「青色申告って何が得なのか?」「どうしたらできるのか?」と疑問は尽きませんが、事業を始めた当初は資金的にも余裕がないので、知っておきたい制度です。そこで今回は、青色申告のメリットや手続をまとめました。

こんにちは、うちだです。「決算してみると意外に税金が高かった」なんてことはありませんか?そんなときには、「節税対策」を考えて見ましょう。節税...

事業専従者控除(白色申告の場合)

青色申告をしていない場合でも、妻の給料を経費にすることができます。

青色申告の時とは制度の呼び方が違いますが、効果はほぼ同じです。

但し青色申告の場合と同じように、いくつかの要件をクリアする必要があり、マイナスできる金額が決まっています。

妻の場合は、夫の儲けから86万円をマイナスしてくれます。

  • 生計を共にしていること
  • 6ヶ月以上、もっぱら夫の仕事をしてくれていること
  • 実際に仕事を手伝ってくれていること

個人事業主の妻の給料はいくら?

適正な金額か?

「〇〇円以下でないとダメ」という具体的な制限は設けられていませんが、手伝ってもらっている仕事の内容から判断して明らかに高額な場合は、何らかの指摘を税務署から受ける可能性があります。




妻の税金も考えよう

金額が適正な範囲内であれば、「妻の税金はどうなるか?」「家計全体の負担はどうなるか?」を考えましょう。

自分の税金は減ったけど、妻の税金がそれ以上に増えたとなっては本末転倒だからです。

個人事業主の妻の給料の税金はどうなる・どうする?

所得税は?

妻の所得税を考えるときは、「給与所得控除」と「基礎控除」という2つの用語を覚えておきましょう。

給与所得控除とは?

妻は給料をもらっていることになるので、10種類の儲けの一つである「給与所得」になります。

「給与所得」は、給料の総額(諸々の源泉がさせる前の金額)から「給与所得控除」をマイナスして計算します。

「給与所得控除」とは、「給与所得」を計算するときに一定の金額を無条件でマイナスしてくれる制度のことで、給料の総額に応じて計算式が決まっています。

なお、最低でも65万円を引いてくれるので、例えば給料の総額が65万円だったら、儲けである給与所得は0円になります。




基礎控除とは?

所得税が課税される「儲け」を計算するときに、無条件で38万円をマイナスしてくれる制度のことです。

例えば給与所得を計算したら38万円だったとしても、基礎控除で38万円を追加でマイナスしてくれるので、所得税を計算する儲けは、0円になります(=所得税もゼロ)。

結論は?

この2つを踏まえて、給料が103万円(=65万円+38万円)までは妻に所得税は発生しない、と言われています。

住民税は?

住民税は、所得税の儲けを使って税額を計算するので、妻の儲けが増えると住民税も増える仕組みになっています。

具体的な計算方法は関連記事で解説していますが、妻の給料の金額を決めるとき・変えるときは、住民税への影響も考える必要があるのです。

こんにちは、うちだです。「住民税はどんな計算でいくら?」の説明を読むと、「わかりやすくいうと?」と言いたくなります。年収・所得がベースになる計算方法と計算式、計算月や計算期間、いくらから住民税がかかるか(非課税制度)と対象者など、知りたいことばかりです。そこで今回は「住民税とは?」「特別徴収はいつから?」を解説しました。

国民健康保険は?

国民健康保険も住民税と同じく、所得税の儲けを使って保険料を計算します。

そのため、妻の給料の金額が変わると、住民税だけでなく国民健康保険料も変動します。

住民税と同じように、妻の給料を変えるとき・決めるときは、国民健康保険料も視野に入れてシミュレーションしましょう。

こんにちは、うちだです。ひとり起業家にとって、「健康保険」「国民健康保険」は税金と同じくらい気になるトピックです。「どんな種類があるの?」「...

まとめ

妻に給料を払うと、妻の側で所得税・住民税・国民健康保険が増える可能性があることを押さえておきましょう。







ひとり起業家に欠かせない税金やブログ集客についての情報を、日々綴っていきます。


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