空き家を相続したらどうする? 初心者にもわかりやすい空き家譲渡特例のポイント!


こんにちは、内田正剛@うちだ会計事務所です。親から空き家を相続したけど、住む予定がないので譲渡したい時はどうするのでしょうか? こんな時は「空き家譲渡特例」という制度を使って税金を安くしましょう。今日は初心者にもわかりやすく空き家譲渡特例のポイントを解説しました。

空き家を相続したらどうする?(空き家譲渡特例)

所得税の特典

どんな趣旨の制度なの?

所得税は、個人が儲けた金額に課税される税金です。

たとえそれが親から相続した空き家であっても、利益(所得)が出たら例外なく所得税がかかります。

そうすると、親から相続した空き家がいらないので売却すると、多額の所得税がかかってしまい、放置された空き家がどんどん増えてしまいます。

そのような問題を防ぐために設けられた制度が、「空き家譲渡特例」です。

どんな特典があるの?

親から相続した空き家を売った結果発生した利益から3,000万円をマイナスして、所得税を計算できる制度です。

初心者にもわかりやすいポイントは?

初心者にもわかりやすいポイント

空き家を相続したら無条件に特例が使えるわけではなく、いくつかのポイント・注意点があります。

敷地と建物両方相続した?(ポイント1)

亡くなった親が住んでいた家だけでなく、土地も相続していることが必要です。

なので、兄弟公平にという趣旨で、以下のような遺産の分け方をすると、弟はこの特例を使えません。

  • 兄・・・家全部と土地の30%
  • 弟・・・土地の70%

売った金額は1億円以下?(ポイント2)

亡くなった親が住んでいた「家+土地」を相続し、その売却代金が1億円以下でないといけません。

しかも、「家+土地」を複数名が相続していたのなら、全員の売却代金合計が1億円以下にならないといけないのです。

例えば、以下のケースは、合計が1億4千万円になってしまうので特例は使えません。

  • 姉妹が「家+土地」を50%ずつ相続
  • それぞれ7千万円の金額で売れた

また、以下のような場合も、全体の売れた金額で1億円以下かどうかを判定するので、特例は使えません。

  • 亡くなった親の持分・・・家、土地50%
  • 相続した息子の持分・・・土地50%
  • 売れた金額は全体で1億5千万円

亡くなった人は一人暮らしだったか?(ポイント3)

相続した空き家を減らしていくことが目的なので、「亡くなった人がひとり暮らしだった」ことが要件になります。

ひとり暮らしでないのなら、亡くなった人がいなくなっても空き家にはならないからです。

亡くなってから3年以内に売却したか?(ポイント4)

空き家譲渡特例は、「相続を理由とする空き家」を減らすことが目的の制度です。

住んでいた人が亡くなってから何年も経ってから空き家になって売ることは、「相続に伴って発生した空き家」という制度趣旨にはそぐわないためです。

昭和56年5月31日以前に建てられた建物か?(ポイント5)

昭和56年という、かなり古い建物であることが要件になっています。

しかも、構築物などの「建物以外のもの」は対象外です。

相続してから売るまで空き家だったか?(ポイント6)

相続してから売るまでの間に、誰かに貸し付けたり、住んだりしたらこの制度は使えません。

相続に伴って発生した空き家を減らすことが、制度の目的だからです。

空き家だったことを証明するためには、以下の書類を提出して「被相続人居住家屋等確認書」という書類をもらい、それを確定申告書に添付しないといけません。

  • 売買契約書の写し
  • 電気やガスの閉栓証明書
  • 水道の使用廃止届出書
  • 空き家の使用状況が分かる写真
  • 固定資産税の課税明細書の写し<特例のイメージ>

耐震性は問題がないか?(ポイント7)

耐震基準を満たしているのなら問題はありませんが、満たしていない場合は耐震リフォームが必要です。

これは、古い家だと耐震基準を満たしていない可能性があるためと思われます。

相続人が2人いる場合(ポイント8)

亡くなった人の土地建物を2人で相続し、それぞれが自分の持分を売った場合も、合計して1億円を超えるか判定します。

仮に、売ったタイミングが違う場合も同様ですが、税法の文言がわかりにくいので、以下の具体例で見ていきましょう。

(例)

  • 一人暮らしの父が亡くなった
  • 兄と弟の2人が、父が住んでいた土地建物を50%ずつ相続した
  • 兄は08年2月1日に、自分の持分を売却した
  • 弟は11年1月4日に、自分の持分を売却した

「空き家譲渡特例」を使うには、弟は11年12月31日までに売る必要がありました。

よって今回の事例では、「空き家譲渡特例」が使えます。

時価よりかなり低い金額で売ると調整が入る(ポイント9)

「1億円」というハードルを回避するために、時価よりかなり低い金額で売る可能性も考えられます。

そういった抜け道を防ぐために、「低廉譲渡」というルールを設けて、売った金額を調整して「空き家譲渡特例」の判定を行います。

亡くなった親と息子が共有していた場合は?(ポイント10)

「空き家譲渡特例」が使えるのは、「相続した分のみ」です。

例えば、以下のような持分で、父の持分を相続した場合、「父の持分」(=相続した分)だけが空き家譲渡特例の対象です。

  • 父:土地建物の50%
  • 息子:土地建物の50%

まとめ

このように、チェック項目がいくつもあります。

親の住んでた家を相続したら、無条件で空き家譲渡特例が使えるという誤解はしないようにしましょう。

ひとり起業家に欠かせない税金やブログ集客についての情報を、日々綴っていきます。


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