2回目の相続(2次相続)で税金どうなる? 手続・注意点・相次相続控除の計算方法は?


こんにちは、内田正剛@うちだ会計事務所です。相続税は高額になりがちですが、父母が相次いで亡くなって相続が2回目になると「税金どうなるのか?」と不安になります。そんな時に知っておきたい、「相次相続控除」の計算方法や手続・注意点をまとめました。

2回目の相続(2次相続)で税金どうなる?

相続税は相続の都度払う

相続税は、名前の通り相続が発生したら納税する税金です。

相続税も贈与税も、「両親」「夫婦」という関係一括りではなく、「父」「母」「子供」という個人単位で課税されます。

そのため、父と母が相次いで亡くなったら、相続税の計算・申告・納税は2回しないといけません。

負担を和らげる制度がある

相続税は、課税の対象が財産(遺産)なので、一般的に高額になりがちです。

そのため、今回の記事のように父母が相次いで亡くなった時に原則論を貫くと、遺族にとってはかなりの負担になってしまいます。

そこで相続税の世界では、このような場合に使える制度が設けられています。

相次相続控除とは?

どんな制度?

父が亡くなった後、母も亡くなったというように、短い期間で相続が繰り返し発生した場合に、同じ財産(遺産)に再度課税されることによる遺族の負担を和らげるために、税金を特別に低くしてもらえる制度です。

要件は?

相続が相次いで発生したことが必要なので、いくつかの要件があります。

  • (要件1)最初の相続・2回目の相続ともに、自分は相続人だった
  • (要件2)1回目の相続で、相続人のうち誰かが財産(以下「遺産A」と言います)を相続している
  • (要件3)1回目の相続で、遺産Aを相続した人が相続税を課税された
  • (要件4)1回目と2回目の相続の間が10年以下

要件の具体例は?

要件の文章を読んでいてもわかりにくいので、具体例を見ていきましょう。

典型的なのは、「父が亡くなって、遺産を母と自分が相続する、その後母も亡くなって自分が相続する」というパターンです。

要件1

父の相続の時も母の相続の時も、自分は相続人です→

要件2

遺産Aは、母が相続している→

要件3

父からの相続時に、母は相続税を払っている→

要件4

父の相続時と母の相続時の間が10年以下であれば

計算方法は?

項目 5年前の相続 今回の相続
相続により取得した金額 B

2,000万円

D

3,000万円

全員が取得した金額 C

15,000万円

相続税額 A

150万円

計算式:A×( C)/(B-A)× D/C×(前回の相続から今回の相続までの年数)/10年

当てはめると、

15万円 = 150万円×(15,000万円)/(2,000万円-150万円)×3,000万円/15,000万円×(10年-5年)/10年

計算式を覚えるのは難しいので、当てはめて計算してみて下さい。

結論を言うと、今回の事例では本来払わないといけない税額から、15万円を差し引いてくれるということです。

手続・注意点は?

1回目の相続から2回目の相続までの期間

上の例でいうと、父が亡くなってから母が亡くなるまでの期間が10年を超えていると、使えない制度です。

必要な書類

必要な書類は、2回目の相続(相次相続控除を受ける時の相続)の資料と、1回目の相続の時の資料に分かれます。

2回目の相続関係

相続税の申告書の中に「第7表」と言われる資料があり、これを作成&添付します。

内容は、相次相続控除に関する情報をまとめたものです。

相続税申告書第7表

相続税申告書第7表

1回目の相続関係

制度の名前の通り「相続が相次いで」いる必要があるので、相次いだことを証明するために、1回目の相続に関する以下の資料も提出が必要です。

  • 第1表(相続税の申告書で一番メインになるものです)
  • 第11表(相続税が課税される財産の一覧です)
  • 第11表の2
  • 第14表
  • 第15表(相続財産の種類別の金額がまとめられたもの)

必要な資料は相続の内容によって異なるので、上記の資料が全部必要というわけではありません。

相続税申告書第1表

相続税申告書第1表

相続税申告書第11表

相続税申告書第11表

まとめ

この制度を始め、税金が安くなる制度は漏れなく使いたいものですが、「1回目の相続から2回目の相続までの年数」はしっかり確認しておきましょう。

ひとり起業家に欠かせない税金やブログ集客についての情報を、日々綴っていきます。


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